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MercedesBenz C220d(W206)室内異音低減作業 その④
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
この度、東京都にお住まいのお客様より MercedesBenz C220d(W206)において、センターコンソール付近、エアコン吹き出し口、運転席側フロントドアからの異音でお困りとのことで室内異音低減作業をご用命頂きましたので、4回に分けて以下の箇所における異音低減作業の様子をご紹介致します。
①センターコンソール奥
②センターエアコン吹き出し口
③運転席足元キックパネル
④運転席側フロントドア
⑤運転席側メータ付近インテリアパネル
前回はフロント運転席側ドアにおける作業をご紹介致しましたが、今回は最終回となるその④として、運転席側メータ付近インテリアパネルから発生していた異音対策の様子をご紹介致します。
※センターコンソール作業はこちら ⇒ W206 C220d異音対策作業①
※エアコン吹き出し口作業はこちら ⇒ W206 C220d異音対策作業②
※フロントドア作業はこちら ⇒ W206 C220d異音対策作業③
今回作業の様子をご紹介致します運転席側メータ付近インテリアパネルからの異音ですが、お客様はお困りの箇所としては仰っておりませんでした。
発生している異音としては、路面が荒れたザラメ路面を走行した際に『ビリビリ』というビビリ音に加え、大きな段差を連続で走行する際に『キシキシ』という軋み音ですが、私もはじめはフロントドアから発生している様に聞こえていました。
従いまして、お客様はフロントドアからの異音と認識されていたと考えられますが、よくよく聞くとメーター横、エアコン吹き出し口下のインテリアパネルからの発音でした。
また、運転席側フロントドアの異音対策を行った後ですと、ドアからの異音が無くなることで、よりこの部分からの異音が良く聞こえる状況となっておりましたので、対策を行います。
ということで、まずはこのインテリアパネルを取り外しますが、メーター下のパネルとメーター本体、そしてエアコン吹き出し口を取り外した後に引っ張って取り外します。
続いて、インテリアパネルのどの部分から音が出ているか確認しますが、パネル単体を手で叩くと、パネル周辺に装着されているシルバーパネルに少し遊びがあり、ビビリ音が出ておりました。
そこで対策としては、一度このシルバーのパネルを取り外したいところですが、溶着固定されておりますので、ベースの樹脂パネルとの隙間にスポンジを挟んで動かない様に対策を行いました。
これで手で叩いてもビビリ音は出なくなりましたので、続いては軋み音の対策を行いますが、メルセデスではパネルからの軋み音は固定クリップ部分から発生しているケースが多いので、固定クリップ部分に不織布を張り付けて対策を行った上で、車両に取り付けます。
続いて、メーター下の樹脂パネル取り付けですが、本車両では異音は発生しておりませんでしたが、同じ金属クリップにて固定されておりますので、異音の予防策として異音対策をしておきました。
以上の対策を行った上で、各パーツを元に戻し、試走を行いましたところ、、、
インテリアパネルから発生していたビビリ音と軋み音は共に解消していることが確認できました。
が、、、
段差を通過した際に、非常に小さな音ですが、『ジジジジッ』という異音が聞こえてきます。。。
良くあることですが、大きな異音が無くなることで隠れていた小さな異音が聞こえる様になってしまった様です。
ということで、走行を重ね音の場所を探ると、どうもドア付近のダッシュボード内から聞こえてきますので、ダッシュボード横のパネルとヒューズBOXを取り外し、内部を確認します。
すると、割と容易に原因が見つかりました。
この黄色の小さなカプラーがしっかり固定されておらず、ダッシュボードの樹脂部分に接触して音が出ておりました。
そこで、このカプラーと樹脂部分の間にエプトシールを挟み込んだ上で、カプラーと配線が動かない様に対策を行います。
その他には内部に異音の原因となりそうな箇所はありませんでしたので、パネルを元に戻して試走を行いましたところ、、、
無事に、運転席メーター付近からの異音は綺麗に解消致しました。
・・・・・
以上、ここまで4回に渡り異音対策を行って参りましたが、全ての対策作業を行った状態で走行をすると、余計な雑音が無く、いわゆるメルセデスライドをしっかりと感じることができる様になりました。
異音が発生していると、どうしても剛性感が低下した様な乗り味に感じてしまうので、異音対策を施すことで剛性感と重厚感のある本来の乗り味になったと言えます。
お客様にお引渡しに際しては効果確認として同乗走行をさせて頂きましたが、1年以上悩まれていた異音が無くなっていることをご確認頂き、大変お喜び頂けました。
この度は東京都にお住まいのお客様でしたので、『帰路の東京までのドライブが楽しみです』と笑顔で仰って頂き、私と致しましても作業のし甲斐があります。
また、お客様のお困り事が解決した際の『ありがとうございます』のお言葉には重みがあり、今後もお客様のお困り事を解決すべく精進努力しなければいけないと改めて感じた次第で御座います。
Y様、この度は弊社に異音低減作業をご用命頂き、誠にありがとう御座いました。
ここまで、ブログでは立て続けに室内異音対策作業の様子をご紹介して参りましたが、次回はこの度入庫致しました HONDA S660 のご紹介をさせて頂きたく存じます。
では、失礼致します。
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