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VOLVO V60 Cross Country 室内異音低減作業 その①

 TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。

この度、京都府にお住まいのお客様より VOLVO V60 Cross Country の室内異音低減作業をご用命頂きましたので、今回より作業の様子をご紹介して参ります。

VOLVOはメルセデスベンツ程ではないものの、定期的に異音低減作業のご依頼のあるメーカーの一つで、BMWやアウディーなどと比べると、内装の建付け剛性が少し低かったり、メーカーによる異音対策が少し甘い様に思いますが、異音の原因がわかりやすいケースが多く、しっかり対策を施すことで静かになってくれます。

さて、この度作業をご用命頂きましたお客様は、車両購入時から長期に渡り段差通過時のラゲッジルーム廻りからの異音でお困りであり、リア廻りということはわかるものの、様々な箇所から音が出ている様で発生場所が特定できない状態でお持ち込み頂きました。

そこで、作業の開始当日に弊社までお越し頂きまして、お客様と共に同乗にて確認致しましたところ、以下の箇所からの異音を確認致しました。

①バックドア
②運転席側ラゲッジルームライニング周辺
③助手席側ラゲッジルームライニング周辺
④ラゲッジルーム下
⑤ラゲッジルーム上部ライニング
⑥Cピラー
⑦運転席メーター奥

やはりお客様の仰る様に、段差を通過する度にラゲッジルーム廻りの様々な箇所から異音が発生しており、主にライニングからの『バシャン』という音や、配線が動いて発生する『ガサガサ』という音で、せっかくの優れた乗り味を損なってしまっている状態でした。

ということで、上記箇所における異音の解消に向けて対策作業を行いましたので、作業の様子を今回から3回に分けて順にご紹介して参ります。

今回はその①として、バックドアから発生していた異音対策を行いました際の様子をご紹介致します。

今回作業の様子をご紹介致しますバックドアからは、前述致しました通り段差通過時に『バシャン』という不快な音が発生しており、各ライニングを手で叩いても同様の異音が発生している状態でした。

ということで、早速作業の様子をご紹介して参りますが、対策にあたりライニング類を取り外していきます。

異音の主な原因はライニングにあることはわかっておりますが、はじめにボディー側においても異音の原因となりそうな箇所を対策していきます。

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このように、配線が裸のままでボディーに触れてしまっている箇所があり、こういった配線が振動で音が出てしまうので、対策を行っていきます。

バックドアの上側にも同様に異音の原因となりそうな配線があるので対策を行います。

たとえ音としては小さくても1箇所でも異音の原因を見逃すとちゃんと異音として聞こえてきてしまうので、異音対策は本当にこういった細かい対策の積み重ねが必要な作業となります。

上記以外にはボディー側に異音の原因となりそうな箇所はありませんでしたので、続いて各ライニングの対策に入ります。

まずは大物のバックドアライニングから。

このライニングにおいては、固定が甘いというよりも何かに当たって音が出ていることに加え、ライニング単体状態で手で叩いても走行時と同様の音が出ていました。

そこでライニング本体を確認すると、まずは原因となりそうな箇所を一つ発見。

この突起がボディー側に差し込まれるのですが、ボディーとプラスチックが直接触れ合って、振動で音が出ていると考えられますので、エプトシールを張り付けて対策します。

また、ライニングを手で叩くと『ビーンビーン』と音が出るので発生箇所を探ると、ライニング表面と裏側にある補強プラスチックの一部が接触して音が出ておりました。

そこで、当たる部分にクッションを挟んで対策を行います。

これでライニング単体を手で叩いても異音は発生しなくなりました。

続いて、バックドア上部に装着されるライニング3個の対策に入ります。

このバックドア上部のライニングはVOLVOに限らず、ステーションワゴンやSUVの多くの車から発生する箇所で、ライニング本体の固定が甘く、ライニングとボディーが振動で当たることで異音が発生しているケースがほとんどです。

本車両もライニングを取り付けた状態で手で叩いてもライニングとボディーが当たってバシャンバシャンと音が出ておりましたので、対策を施していきます。

まずは上面側ライニングから。

ライニングがボディーと接する部分に対策を施すことに加え、取り付け剛性を高める(段差で振動しないようにする)ためにクリップにも対策を施します。

続いて、両側のライニングに対策を行います。

対策の内容は上面ライニングと同様でボディーと接する部分に対策を施すことに加え、取り付け剛性を高めるためにクリップに対策を施します。

以上で一通りバックドアにおける対策を施しましたので、取り外したライニング達を取り付けていきます。

ライニングを取り付けた状態で各ライニングを手で叩いても対策前と違い異音が発生しなくなっているので、試走を行いましたところ、バックドアからの異音は無事に解消していることが確認できました。

対策前はバックドアからの異音が大きかったので、今回の対策でラゲッジルームから聞こえてくる異音がかなり小さくなりましたものの、まだまだ段差通過する度に異音が聞こえてきますので、対策を進めます。

次回は運転席側及び助手席側ラゲッジルームライニング周辺から発生していた異音対策の様子をご紹介致します。

では、失礼致します。

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