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程度極上 イソマサオート様コンプリートOH済 20周年記念パーツ及び再販パーツ多数装着 HONDA BEAT VerZ 販売前メンテナンス エンジンルーム状態確認
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
先日に入庫のご案内をさせて頂きました『程度極上 イソマサオート様コンプリートOH済 20周年記念パーツ及び再販パーツ多数装着 HONDA BEAT VerZ』ですが、販売前メンテナンスを実施致しましたので、作業の様子をご紹介しております。
※車両の概要はこちら ⇒ HONDA BEAT VerZ 入庫しました
前回は【ボディー状態確認編③】として、リア廻りの状態確認及び清掃の様子をご紹介致しましたが、今回は第5回目【エンジンルーム清掃及び状態確認編】として、リアにあるエンジンルームのチェック及び清掃、プラグの状態確認、点火時期確認、デストリビューター確認、アイドリング回転数調整等を行った際の様子をご紹介致します。
※外装清掃の様子はこちら ⇒ BEAT VerZメンテ外装清掃
※内装清掃の様子はこちら ⇒ BEAT VerZメンテ内装清掃
※錆確認の様子はこちら ⇒ BEAT VerZメンテボディー確認①
※フロント確認の様子はこちら ⇒ BEAT VerZメンテボディー確認②
※リア確認の様子はこちら ⇒ BEAT VerZメンテ ボディー確認③
今回ご紹介致しますエンジンルームにおける各機能の状態確認ですが、BEATにおける大きな魅力の一つに高回転まで元気に回るエンジンがあり、そのエンジンの状態を把握することは良いBEATライフを送る上で大変重要な事と考えております。
エンジン内部の状態は容易に確認することができませんので次回にご紹介致しますブローバイガスの状態確認から推測することとなりますが、少なくともエンジンルームにおいて目に見える部分や取り外して確認できる部分、補器類に関しては自分の目で確認し、交換が必要な部品は交換を行い、調整できる部分は調整を行った上でご納車させて頂きたいと考えております。
因みに、本車両におきましては2021年11月の前回販売時に一通りの確認と調整、清掃を実施済みの為、基本的には問題無いことがわかっておりますが、2年が経過しております為、『たぶん大丈夫だろう』では無く、『絶対に大丈夫』と自信を持って販売させて頂く為に、改めて確認と調整、清掃を実施させて頂きました。
では、早速エンジンルームの確認に入りますが、まずはスクリーンのファスナーを外し、幌後部の固定ボルトを6本を外して幌とスクリーンをめくります。
マットを車外に出しますとメンテナンスリッドが現れますので、まずはリアトレイ廻りを隅々まで清掃を行います。
以前に1度清掃済みですのでホコリが付着している程度でしたが、改めて綺麗に致しました。
尚、リアトレイフロントマットは2021年に新品に交換済みですので、劣化は全く見られません。
メンテナンスリッド周辺の清掃が終わりましたら、メンテナンスリッドを取り外してエンジンルームの確認作業に入ります。
エンジンルーム内も前回の販売時に一度清掃しておりますので基本的に綺麗な状態ですが、改めて確認と清掃を行っていきます。
この状態で目に見える部分と致しましては、BEATで良く見られるヘッドカバーからのオイル漏れもございませんし、A/Cベルト、ジェネレーターベルトの張りも問題ありませんので、気になる部分は全く無く、大変綺麗なエンジンルームです。
因みに、この車両のエンジンルームは見どころが満載で、まずエンジンは2019年5月(走行距離78,260km)時にリビルトエンジンに交換済み。
更に、ミッションに関しても2019年5月(走行距離78,260km)時に内部OH済みに加え、2020年4月(94,691km)時にクラッチ関連一式を交換済みですので、機関状態も極めて良好な状態と言えます。
また、EACVや燃料デリバリーホースやレギュレター、MAPセンサーなどもしっかり交換されており、、、
2019年5月(走行距離78,260km)時に、フューエルポンプ、フューエルタンク、そしてインジェクターまで交換済みですので、本当に安心してお乗り頂ける車両かと存じます。
加えて、BEATの弱点ポイントの一つである、デストリビューターも同時に交換されており、念のため内部の錆の状態も確認致しましたが、錆も無く大変良好な状態です。
キャップにおける接点に関しても清掃しておきました。
続いては、プラグの点検に移ります。
プラグは、焼け色や状態を確認することで、燃焼室内部の異常や、インジェクターのトラブルなどを発見することができる重要なバロメーターであり、摩耗状態などを見ることで今後のメンテナンス情報として役に立ちます。
3本共に焼け色は良好であり、大変綺麗なことからエンジンの燃焼状態が良好であることが伺えます。
尚、プラグに関しては2021年11月(99,550km時)にNGKのイリジウムRXプラグに交換済みの為、中心電極、側方電極の摩耗も当然問題無く、当分交換の必要もございません。
プラグを規定トルクで締め付けてもとに戻しましたら、続いてはタイミングライトを用いてエンジン点火時期の確認を行います。
この点火時期というのは、良い燃焼を行い、エンジンが本来持つエンジンパワーを引き出す為の大変重要なファクターです。
点火時期が早すぎるとエンジンに重大な損傷を及ぼす『ノッキング』という異常燃焼を起こしてしまいますし、逆に遅すぎるとしっかり燃料が燃えずパワーダウンが起こってしまいますので、メーカーにおける開発ではノッキングテストなどの膨大なテストを行い、安全マージンなども考慮しながら最適な点火時期を設定しています。
BEATにおいては、点火方法がデストリビューターを用いたものですので、点火時期を容易に調整ができますが、裏を返しますとデストリビューターの交換の際などには簡単にズレてしまうとも言えます。
従いまして、本車両において、その点火時期が適切なタイミングとなっているかを確認致します。
確認方法としては、各補正が入らないエンジンを十分に暖めた状態でサービスカプラを短絡させて、タイミングライトを用いて確認を行いますが、本車両は上記写真の様にバッチリ規定の点火時期となっていることが確認できました。
点火時期の確認が出来ましたので、続いてはアイドリング回転数の調整を行います。
このアイドリング回転数調整に関しましては、前回の販売時には行っていなかった作業ですので、今回しっかりと規定値に調整を行います。
調整方法としては、エンジンが十分に暖まった状態(ラジエターファン2回作動後)且つ、無負荷状態でEACVのカプラーを外し、アイドルスクリューバルブにてエンジン回転数が850r/minとなる様に調整します。
調整致しましたら、EACVカプラを接続した後に、ECUヒューズ(ヒューズBOX真ん中の7.5Aヒューズと一番上の15Aヒューズ)を抜いてECUのメモリをリセットします。
そして、EACVカプラーを接続した上で再度エンジンを始動し、無負荷状態、ヘッドライトON(ハイビーム)状態、エアコンONの状態それぞれでアイドリング回転数が規定値の1200±50r/minとなっていることを確認できましたら作業は完了となります。
これで、エアコンを入れたり、空ぶかしなどをしても、ピタッと1200r/minで安定するようになりました。
以上、今回はエンジンルームにおけるメンテナンスを実施致しましたが、エンジン、ミッション、補器類パーツなど、様々な部品が交換やOHされており、やはりエンジンルーム内の状態は極めて良好であり、長い目で見てトラブル等の心配が少なく安心してお乗り頂ける車両であることは間違い無いと思います。
パワートレインの状態の良さは乗ればすぐにわかるもので、エンジンノイズは大変小さく、低回転から高回転まで力強く滑らかに回り、ミッションも引っ掛かり無くシフトチェンジが可能で、クラッチのフィーリングも良好といった様に、BEATの気持ち良さをしっかりと味わうことができる乗り味となっております。
今となっては新車時のBEATの乗り味を味わうことはできませんが、今回のメンテナンスにて各種パラメーターも規定値に調整致しましたことと併せて、恐らく限りなく新車時に近いフィーリングを味わって頂けるかと存じます。
以上で、エンジンルーム内の確認及び清掃は終了ですので、次回は同じエンジン関連である【エアクリーナーケース確認編】として、エンジンの健康状態を計り知る為の一要素であるエアクリーナーケース内のブローバイガスの状態確認及びエアクリーナーエレメントの状態確認を実施致しました際の様子をご紹介致します。
では、失礼致します。
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