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ご依頼作業:Mercedes AMG E53(W213後期モデル) 室内異音低減作業 その③
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
この度、大阪府にお住まいのお客様より Mercedes AMG E53(W213 後期モデル)の室内異音低減作業をご用命頂きましたので、4回に分けて、以下の箇所における異音低減作業の様子をご紹介しております。
①オーバーヘッドコンソール
②サンルーフ
③Bピラー
④リアウィンドウ付近(リアシェルフ)
⑤ダッシュボード上センタースピーカーカバー
⑥センターコンソール
前回はBピラーにおける作業の様子をご紹介致しましたが、今回はリアウィンドウ付近(リアシェルフ)から発生していた異音対策を行いました際の様子をご紹介致します。
※オーバーヘッドコンソール、サンルーフの作業はこちら ⇒ Mercedes AMG E53異音対策作業 その①
※Bピラーの作業はこちら ⇒ Mercedes AMG E53異音対策作業 その②
では早速ご紹介に入りますが、今回作業の様子をご紹介致しますリアウィンドウ付近からの異音に関しましては、高速道路を走行中に、リアシートにお座りであった奥様から『リアウィンドウ辺りからの異音がうるさい』とのご指摘があったとのことでした。
そこで、私が確認致しましたとこと、確かにリアウィンドウ下にあるリアシェルフから段差通過時に『ビーン、ビーン』といったビビリ音、路面が劣化したざらめ路面を走行致しました際に『キチキチ』『ピチピチ』といった異音が発生しておりました。
ということで、リアシェルフ上には異音が発生しそうな箇所が無い為、リアシェルフを取り外して確認致します。
尚、リアシェルフを取り外すには、Cピラーライニング左右やスピーカーを取り外した上で、固定クリップを3箇所取り外し、上に持ち上げ、カプラーを抜けば取り外すことができます。
リアシェルフを取り外しボディー側を確認致しますと、すぐに異音が発生しそうな箇所が見つかりました。
裸の配線やカプラーがそのまま置かれている様な状況でしたので、振動でボディーに接触して異音が出ていたと考えられます。
そこで、配線にはTESAテープを巻き、カプラーにはエプトシールを巻いて対応します。
これでボディー側はOKですので、続いてリアシェルフ側の確認を行います。
リアシェルフ側に関しては、単体で持ち上げて少し捻ると、ハイマウントストップランプ部分から『キチキチ』と、走行中に聞こえてきた異音と同じ音が発生します。
従って、ハイマウントストップランプ部分が発生源と考えられますので、取り外して異音対策を行います。
ハイマウントストップランプを取り外して単体で捻っても音がしており、カバー部分とLEDユニット部分が擦れて音が出ておりましたので、更にカバーとLEDユニットを分解して異音対策を行いました。
LEDの視認性に影響の無い様に留意した上で対策を行いましたら、元に戻します。
これでリアシェルフを捻っても異音は発生しなくなりました。
加えて、念のためにリアシェルフ側の配線に対しても異音対策を行っておきます。
上記対策を行った上で、リアシェルフ、スピーカー、Cピラーライニングを元に戻し、いざ確認の走行を行いましたところ・・・
対策前に発生していた異音はほぼ解消したものの、小さい音ではありますが、運転席側のリアウィンドウ付近からまだ異音がしております。。。
当然このままお引渡しはできませんので、もう一度リアシェルフを取り外した上で、今度はボディーに取り付けられておりました大きな防音材も取り外して改めて確認しますと・・・
異音の原因を発見です!
防音材に隠れて見えませんでしたが、この硬い配線がボディーに触れて異音が出ていたと考えられます。
そこで、TESAテープを巻き付けて対策を行いました。
この状態で取り外したパーツ達をもう一度元に戻して試走を行いましたところ、今度は無事に異音は解消致しました!
ということで、これでリアウィンドウ付近からの異音も解消です。
複数の音源があったり、異音が他の異音に隠れているなど、これが異音対策の難しいところですが、目先の原因を対策して終わりではなく、初めから防音材まで取り外してしっかりと確認を行っていれば1度の対策で済んだと思いますので反省いたしますと共に、以降の作業にこの経験を生かしたいと思います。
以上、ここまでの作業にて、お客様よりお困り事としてご相談を頂きました異音箇所に関しましては対応が完了し、かなり静かな車内になりました。
しかし、お客様からご相談を頂いてはおりませんものの、ダッシュボード上センタースピーカーカバー及びセンターコンソールからの異音も確認できており、今回対策を行いましたので、その作業の様子を次回にご紹介致します。
では、失礼致します。
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