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走行距離29,000km ハルテックフルコン 20周年モデューロサスペンション TE37 RECAROなど希少パーツ多数 HONDA BEAT 販売前メンテナンス ブローバイガス確認

TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。

この度、入庫致しました『走行距離29,000km ハルテックフルコン 20周年モデューロサスペンション TE37 RECAROなど希少パーツ多数 HONDA BEAT』ですが、販売前メンテナンスを実施致しましたので、作業の様子を順次ご紹介しております。

※車両の概要はこちら ⇒ HONDA BEAT 入庫しました

前回はエンジンルーム確認として各種チェック、スパークプラグ交換、アイドリング回転数調整の様子をご紹介致しましたが、今回は【ブローバイガス確認編】として、エンジンの健康状態を計り知る為の一要素であるブローバイガスの状態確認とエアクリーナーケース内の清掃、トランクルームの清掃を実施しましたので、その様子をご紹介致します。

※外装清掃の様子はこちら ⇒ BEAT販売前メンテ外装清掃
※内装清掃の様子はこちら ⇒ BEAT販売前メンテ内装清掃
※錆確認の様子はこちら ⇒ BEAT販売前メンテボディー確認①
※フロント確認の様子はこちら ⇒ BEAT販売前メンテボディー確認②
※リア確認の様子はこちら ⇒ BEAT販売前メンテ ボディー確認③
※エンジンルーム確認の様子はこちら ⇒ BEAT販売前メンテエンジンルーム確認

弊社では、BEATにおきましてエアクリーナーケース内におけるブローバイガスの状態を必ず確認しております。

ブローバイガスとは、ガソリンが燃焼室内で爆発した際に、シリンダーとピストン、ピストンリングの間から抜け出てくるオイルを含んだガスのことで、調子が良いエンジンでも必ず発生するものですが、ピストンリング破損や固着、ピストン本体のリング溝摩耗、そしてシリンダー壁面の摩耗や傷が進行したエンジンではブローバイガスの量が過度に多くなります。

そして、BEATにおいてはブローバイガスはクランクケースからエンジンヘッドカバーを通りエアクリーナーケース内に入る構造となっている為、エアクリーナーケース内のブローバイガスの吐出状況を確認することによりエンジンの状態をある程度図り知ることが出来ます(ブローバイガス経路は下図参照)。

一概には言えませんが、エアクリーナーケース内部がブローバイガスでドロドロの車両はピストンやピストンリング、シリンダーの状態が芳しくなく、逆にブローバイガスが少ないとそれらのパーツの状態は健全と言えます(ブローバイガスが少ないからと言って必ず状態が良いとは言えませんが、少なくともブローバイガスが過度に多いエンジンは状態が良くないと言えます)。

BEATのエンジンは基本的に非常に耐久性が高く、しっかりメンテナンスを行っていればエンジン本体からのトラブルは心配ありませんが、距離を重ねている車両が多く、高回転を多用する車両で御座いますので、より確実にエンジンの状態を判断し、自信をもってお客様にご案内できる様に、弊社ではBEAT全車両におきましてブローバイガスの確認を行っている次第で御座います。

加えまして、BEATではオイル消費の激しい車両も見受けられますが、弊社では長距離に渡る走行ができないが故にオイル消費量を正確に検証することができませんので、オイル消費にも関係しているブローバイガス状態確認はエンジンの状態を図り知る為の必須な作業と考えております。

では作業に入りますが、メインの目的となるエアクリーナーケース内部確認に入る前にまずはトランクルームの清掃から行います。

清掃を行うにあたっては、隅々まで綺麗にする為、そしてボディーのトランクフロア状態確認を行う為に、トランクマット、バッテリー、バッテリーケース、助手席側テールライトカバーなど全て取り外してから行います。

まず修復歴有無の確認の一環としてトランクフロアの確認を行いましたが、フロアに歪みや塗装跡が無く、シーラーの状態も純正のままですので、この部分においては事故歴や修復した形跡はございません。

確認が終わりましたら続いて清掃に入りますが、特にトランクルームの端はバッテリーなどを外さないと手が入らないところで、ほとんどの車両でホコリ多く溜まっているものですが、本車両は清掃前でも大変綺麗な状態で驚きます。

通常のBEATからすると本当に綺麗ですが、ホコリはありますので、隅々まで清掃します。

助手席側も清掃前でも綺麗ですが、改めてエンドパネル側のテールライト部分やパネルの奥まで手の届く範囲で清掃します。

これでトランクフロアは隅々まで綺麗になりました。

これでトランクルームの清掃は完了ですので、続いてブローバイガスの状態を確認すべくエアクリーナーケース内部確認へ移ります。

尚、エアクリーナーケースの内部を確認するには、ボルト4本を外して、メンテナンスリッドを取り外してから行います。

そして、エアクリーナーケースカバーを固定している6本のビスを緩めてエアクリーナーエレメントと共にカバーを取り外しますと、いよいよ今回の目的であるエアクリーナーケース内部を確認することができます。

上の写真がカバーを取り外したところですが、エアクリーナーケース内部は非常に綺麗な状態で、ブローバイガスの量に問題無いことが確認できました。

また、エアクリーナーケース本体内側も錆など無く状態は良好です。

エンジンにおけるピストンリングの劣化などが原因でブローバイガスが多量に発生している車両ですと、ケース内部に多量のオイル分が付着していたり、下部にオイル分が溜まっている車両もありますが、本車両は全く問題無いと判断できます。

ブローバイガスの状態に関して確認ができましたので、次回お客様やディーラー様、もしくは弊社が確認する際に変化の度合いを把握できる様に、ケース内を綺麗に清掃しておきます。

といっても、元から綺麗な状態でしたので、ほとんど変わり映えしませんね。。。

今回のメインの目的でありましたブローバイガスに問題無いことが確認できましたので、続いてカバーと一緒に外したエアクリーナーエレメントの状態確認を行います。

まだ使用可能ではございますが、それなりに汚れが見られる状態ですので、新品に交換することに致します。

本車両は、フルコンやダイレクトイグニッション化でエンジンの効率も上がっており、新鮮な空気も良く吸ってもらいたいですので。

確認作業としてはこれで終わりですので、エアクリーナーケースカバーも内側まで含めて清掃し、新品エアクリーナーエレメントを装着して、元に戻します。

そして、清掃済のバッテリーケースとトランクマット等を元に戻せば、エアクリーナーケース内部におけるブローバイガスの状態を確認及びトランクルーム内の清掃は完了です。

確認前からエンジンのフィーリングや音、力強さなどから、エンジンの調子が良好であることは感覚としてはわかるものですが、改めてブローバイガス量も問題が無いことが確認できました。

前回のエンジンルーム状態確認と各種調整や交換の結果と併せまして、本車両におけるエンジンの状態は大変良好であることが確認できましたので、お客様におかれましては安心して通常のBEATとは一味違う力強く滑らかに吹け上がるエンジンをお楽しみ頂けましたら幸いです。

このエンジンを高回転までガンガン回して楽しむドライブは本当に爽快で気持ち良いものかと存じます。

ということで、2回に分けてエンジンにまつわる確認や調整作業の様子をご紹介して参りましたが、次回からは本BEATおける販売前メンテナンス最後のパートとなります、【足廻り状態確認編】として、サスペンション等のシャシー部品や足廻りのゴム部品の状態確認及び清掃作業を行った際の様子をご紹介致します。

では、失礼致します。

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