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ご依頼作業:Mercedes Benz GLC220d 室内異音低減作業 その④
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
この度、東京都にお住まいのお客様より Mercedes Benz GLC220d の室内異音低減作業をご用命頂きましたので、前回より4回に分けて、以下の箇所における異音低減作業の様子をご紹介しております。
①運転席ドアからの異音
②運転席ダッシュボード内からの異音
③助手席ダッシュボード内からの異音
④センターコンソールからの異音
⑤ラゲッジルームからの異音
⑥運転席側リアドアからの異音
⑦Bピラーからの異音
前回はセンターコンソール及びラゲッジルームにおける異音対策の様子をご紹介致しましたが、今回はGLC220dの異音対策作業における最終回として、運転席側リアドア及びBピラーから発生していた異音低減作業の様子をご紹介致します。
※前席ドア異音対策作業はこちら ⇒ GLC220d異音対策作業その①
※ダッシュボード異音対策作業はこちら ⇒ GLC220d異音対策作業その②
※センターコンソール及びラゲッジルーム異音対策作業はこちら ⇒ GLC220d異音対策作業その③
前回までの作業にてお客様がお困りでありました、段差を通過する際などの異音や低級音はほぼ解消致しましたが、小さな音ではあるものの路面が劣化したザラメ路面の様な箇所にて、運転席側リアドアとBピラーから異音が発生しておりましたので、対策を行います。
では早速、運転席リアドアの作業から行いますが、運転席リアドアからの異音に関しては、ドアに装着されているアルミのスピーカーパネルを手で軽く叩くと『ビーン、ビーン』と不快なビビリ音が発生していることが確認できましたので、ドアライニングを取り外して確認します。
ドアライニング単体の状態でスピーカーパネルを軽く叩いてみると、パネルに嵌め込まれているツイーター部分から走行中に聞こえてくる異音(ビビリ音)と同様の音がします。
そこで、ツイーター本体を手で触ってみると、ツイーターの嵌め込みが少し甘く(製造公差が大きいのかもしれません)、小さなガタがありビビリ音が出ると考えられますので、パネルとツイーターの間にスポンジを詰め込むことで対策を行いました。
これでパネルを手で叩いても異音は出なくなりましたので、ドアラニングを元に戻して試走を行いましたところ、対策前にビビリ音の出ていた道を走行しても異音は発生しませんでした。
よって、運転席側リアドアの異音に関しては無事に解消です。
続いては、Bピラーの対策に移ります。
Bピラーに関しては、運転席、助手席側共に、運転席側リアドアと同様に、路面が非常に劣化した様なザラメ路面を走行した際に、Bピラー上部から『チリチリ』とこれも小さい音がします。
車両を預かった際にはそれほど気にならない音でしたが、他の部分の異音が無くなった状態だと、非常に気になります。。。
Bピラー上部のルーフライニング付け根付近から発音しておりますので、まずは運転席側のBピラーアッパートリムを取り外して確認します。
そして、トリムを付けたり、外したりしてよ~く確認しますと、ボディーパネルに嵌め込むトリムの爪部分にガタがあり、そのガタによりトリムのベース部分がボディーパネルに当たって音が出ている様です。
そこで、ボディーパネルに嵌め込む爪にエプトシールを貼り付けてガタを抑えると共に、ボディーパネルと当たるベース部分にもエプトシールを貼り付けて対策を致しました。
上記対策を行った上で、トリムを取り付けて試走を行いましたところ、運転席側のBピラーからの異音に関しましては無事に解消致しました。
運転席側Bピラーの対応を行うだけで、なんだか車体の剛性感が上がった様に感じるので不思議です。
これでBピラーにおける対処方法はわかりましたので、同様の原因と考えられる助手席側の作業に移ります。
助手席側のBピラーアッパートリムを取り外して確認致しますと、やはり運転席側と同様にトリムがボディーに嵌め込まれる部分にガタがあり、音が出ております。
そこで、運転席側と同様の箇所である、ボディーパネルに嵌め込む爪部分とボディーパネルと当たるベース部分にエプトシールを貼り付けて対策を実施し、試走しましたところ・・・
なぜか助手席側からはまだ音がします。
そこで、Bピラートリムのベース部分において、エプトシールを貼り付ける場所を色々と試してみると、運転席側とは異なる位置(少し下側)に貼り付けましたところ、異音が解消致しました。
ほんの少しの寸法差(公差?トリムの形状差?)により、ボディーパネルと当たる部分が異なっていた様です。
これだから異音対策は難しいです。。。
ということで、ここまで4回に分けて異音対策作業の様子をご紹介して参りましたが、今回の作業によってお客様のお困りであった異音が解消したことに加え、段差通過時の『バシャン』という低級音もかなり低減させることができました。
作業を行った私にも、入庫した際とは乗り味が変わり、車の動的質感が向上したことを如実に体感することができます。
以上で、異音低減作業としては完了となりますので、最後の作業としまして、お客様にお引渡しの前の清掃作業を行います。
上記清掃作業を以って、全ての作業が完了となります。
そして、いよいよお客様にお引渡しとなり、異音対策作業を実施したGLC220dにお乗り頂きましたが、走り出してすぐに変化をご体感頂きまして、『車のしっかり感が全然違う!』と大変お喜び頂けました。
また、後日メールにて大変丁寧なご連絡を頂きまして、帰りの高速にて快適に運転頂けましたこと、段差を通過することが楽しくなったことなど、そして『硬い中にもどっしりゆったりした乗り味を感じる様になった』など具体的にインプレッションまでご記載頂きまして、この度の作業に関してご満足頂けましたことが本当に丁寧に記載されており、お客様のご要望でありました『乗り味の向上』のお役に立てました様で何よりで御座います。
異音低減作業は作業手順などが決まったものでは無く、1台1台で原因や要因が異なりますので見通しが立て辛く、精神的、体力的にも楽ではない作業ですが、お客様のお困り事が解決し、お喜び頂けますことがやりがいに強く繋がっており、本当にありがたく、嬉しい限りで御座います。
更には、この度作業をご用命頂きましたお客様は経営者としての大先輩であり、車両のお引き取りの際に一緒にお食事をさせて頂きましたが、そのお食事の場面では色々とアドバイスを頂いたり、車のことだけでなく様々なお話をさせて頂きました。
そのお話が大変楽しい時間であり、私にとって大きなプラスになったなったことはもちろんのことですが、この異音低減作業を通じてご縁を頂けたということも本当にありがたいことだと痛感しております。
私はご縁に恵まれており、お客様含め、周りの方に助けて頂きながらなんとかここまでやってこれていると心から思っており、感謝しても感謝しきれません。。。
なんだか最後は異音低減作業とは違う話になってしまいましたが、、、
この度作業をご依頼頂きましたK様、この度は本当にありがとう御座いました。
そして今後共何卒宜しくお願い申し上げます。
以上、4回に渡り、MercedesBenz GLC220d における室内異音低減作業の様子をご紹介して参りましたが、次回は既にご成約済みとはなってしまいますが、この度入庫致しました HONDA BEAT のご紹介をさせて頂きます。
では、失礼致します。
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