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20周年記念パーツ多数 錆少で整備箇所多数 HONDA BEAT 納車整備② 油脂類交換
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
先日ご納車させて頂きました『20周年記念パーツ多数 錆少で整備箇所多数 HONDA BEAT』ですが、ご納車前整備のオプション作業として以下の作業をご用命頂きましたので作業の様子をご紹介しております。
①LEDヘッドライトキット交換
②プラグ交換
③メーターOH
④Aピラー塗装
⑤ドアミラー再塗装
⑥エンジンオイル交換
⑦エンジンオイルフィルター交換
⑧ミッションオイル交換
⑨メインリレー交換
⑩エアコンパネル磨き
前回は外注作業となります③メーターOH④Aピラー塗装⑤ドアミラー再塗装作業のご紹介を致しましたが、今回は弊社にて作業を致しました⑥エンジンオイル⑦オイルフィルター交換⑧ミッションオイル交換を行いました際の様子をご紹介致します。
では、まずはエンジンオイル及びオイルフィルター交換作業からはじめます。
BEATにおけるエンジンオイルの交換は、エンジン下部オイルパンのドレンボルトからオイルを抜いて、リアバルクヘッドにあるオイル注入口からオイルを入れることになりますので、はじめにリアバルクヘッドにあるオイルフィラーキャップを外してからオイルドレンボルトを緩めてオイルを排出します。
リアをジャッキアップした方が作業はしやすいですが、オイルドレンはオイルパン後端にありますので、排出の際はジャッキアップせず車体を水平にして、しっかり古いオイルが抜ける様にします。
古いオイルを抜きましたら、ドレンボルトパッキンを新品に交換して規定トルクの40N・mにてボルトを締めます。
パーツクリーナーでオイルパンを綺麗にしましたら、続いてオイルフィルター交換作業を行います。
まずフィルターレンチを用いてエンジン前側にある古いオイルフィルターを外します。
ちなみに、今回交換するオイルフィルターもHAMP製フィルターを用います。
オイルフィルターも安い粗悪品が多々ありますが、弊社ではそのような部品は決して使用致しません。
新しいオイルフィルターの取り付にあたりましては、正確なトルク管理の為に新しいオイルフィルターのパッキンにオイルを塗布することと、少しでも早く油圧がかかる様にオイルフィルターにオイルを満たしておきます。
そして規定トルクの14N・mでオイルフィルターを締め込みましたらオイルフィルター交換が完了です。
オイルドレンボルト同様にオイルフィルターもしっかりトルク管理することが大切ですので、感覚による手トルクは避けた方が良いです。
オイルフィルターの交換が完了しましたら、エンジンオイルの注入です。
エンジンオイルは、信頼のHONDA純正URTRA MILDオイルを使用します。
元ホンダエンジンの開発者としましては、ホンダのエンジンには色々な意味でホンダ純正オイルが一番適していると考えておりますので通常はホンダ純正オイルをお薦めさせて頂いております。
オイルをジョッキに入れて、バルクヘッドのオイル注入口からオイルを注入しますが、ここで注意点として、このオイルホースの内径が小さい為、少しづつオイルを入れましょう。
一気に入れたい気持ちになりますが、少しでも横着するとオイルが溢れて何倍も時間がかかることになってしまいます。
BEATオイル交換初心者の時は私も失敗致しました。。。
BEATのオイルフィルター交換時の規定量は2.7Lなので、約2.5L程入れてオイルレベルゲージにてオイルがUPPERとLOWERの間にあることを確認しましたら、一度エンジンを回してオイルをエンジン各部に行きわたらせ、少し時間をおいてもう一度レベルゲージを確認します。
そうすると、少し減っているはずですので、あとは少しずつオイルを入れてはレベルを確認して、UPPERレベルになればエンジンオイル交換は完了です。
続いては、ミッションオイルの交換に入ります。
ミッションオイルドレンボルト及びフィラーボルトは共に運転席側ミッションケース側面にございます。
ドレンボルトが9.5sqの四角い穴の空いた下側のボルトで、暗くて見えにくく恐縮ですがドライブシャフト真後ろにあるボルトがフィラーボルトとなります。
まずドレンボルトを外してミッションオイルを排出します。
ここでもリアをジャッキアップした方が作業がしやすいですが、オイルドレンボルトがミッション最下端に位置しているので、しっかり古いオイルを抜く為に車両を水平な状態で抜きます。
そして、オイル排出が終わりましたら、パッキンを新品に交換して規定トルクの40N・mにてドレンボルトを締め付け、新しいミッションオイルの注入に入ります。
今回交換するミッションオイルもホンダ純正ミッションオイルのMTF-Ⅲを使用します。
ホンダのミッションは構造が特殊ですので、ミッションオイルは特にホンダ純正オイルが間違いないです。
社外品オイルによりミッションフィーリングが悪くなっているところを純正ミッションオイルに交換して改善した経験が何度もございます。
ミッションオイルの注入方法に関しては注入器を用いて注入口から入れる方法もありますが、漏斗と耐油ホースを用いても簡単に行うことができます。
弊社ではトランクルームから耐油チューブを下に垂らし、オイル注入口に入れてミッションオイルを注入しています。
サービスデータ上のミッションオイル交換量は1.2Lとなっていますが、適正な交換量としては、オイル注入口からオイルが溢れ出てきたところが適正量となります。
そして、オイルが溢れるまでミッションオイルの注入が完了しましたら、フィラーボルトを規定トルク45N・mで締め込み、垂れたオイルを綺麗に掃除をしましたらミッションオイル交換作業は完了です。
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最後に試走を行いましてオイルを暖めた状態で各部オイルの漏れ、滲みが無いか確認をしましたら作業は全て完了となります。
エンジンの回転は滑らかになり、ミッションの変速フィーリングも良くなっていることが体感できます。
以上、今回はエンジンオイル、オイルフィルター、そしてミッションオイル交換を行いました際の様子をご紹介致しましたが、次回はメインリレー交換及びエアコンパネル磨き作業の様子をご紹介致します。
では、失礼致します。