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ご依頼作業:MercedesBenz W213 E250セダン 室内異音低減作業 その④
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
この度、埼玉県にお住まいのMercedesBenz W213 E250セダン にお乗りのお客様より運転中に発生します内装異音に関してご相談を頂きまして、この度弊社にて異音低減作業をさせて頂くこととなりましたので、4回に分けて作業の様子をご紹介しております。
本車両において発生しておりました異音箇所は以下となります。
①ダッシュボード内部(ビビリ音) ⇒ お客様のお困り箇所
②ダッシュボード上面スピーカーカバー(ピチピチ音)
③ダッシュボード中央VICS・GPSユニット部(ビビリ音)
④センターコンソール内部(ビビリ音)
⑤助手席側Aピラー付け根付近(ピチピチ音)
⑥レーダー探知機本体及び運転席Aピラー付近(軋み音、ピチピチ音)
⑦運転席ドア(ピチピチ音、コトコト音)
⑧助手席ドア(ピチピチ音、コトコト音)
⑨フロントウィンドウ上部ADASユニット(ビビリ音)
前回は運転席ドア及び助手席ドアにおける異音対策作業の様子をご紹介致しましたが、今回は異音低減作業ご紹介の最終回となる第4回目としてウィンドウ上部ADASユニット周辺、そしてお客様がお困りであった異音であるルームミラーから発生していたビビリ音低減作業の様子をご紹介致します。
※前回の作業の様子はこちら ⇒ メルセデスベンツ E250 異音対策 その③
では前回ブログからの続きとなりますが、今までご紹介してきた異音対策は、弊社周辺のいつも異音を確認している道にて発生していた異音を対応してきたもので、実際はこの度ご依頼頂きましたお客様がお困りであったビビリ音とは異なる異音でした。
しかしながら、異音は異音であり、確認したからには異音低減作業をさせて頂いたものとなりますが、お客様がお困りのビビリ音はある特定の道でしか発生しないもので、そのいつも確認している道では全く発生しておりませんでした。
そこで、かなり広い範囲で、何とかその異音発生させるべく様々な道を走りまわった結果、京都府のある道(路面状況)でのみついにその異音が発生致しました。
そしてその発生箇所は、お客様が訴えられていたダッシュボードからでは無く、頭上からでした。
私もはじめはダッシュボード奥から聞こえてくるように錯覚致しましたが、何度か走行して確認しておりましたところ、頭上から聞こえてくることがわかり、頭上の音が反射してダッシュボード内部から発生している様に聞こえていたというのが実際のところでした。
ということで、発生源がある程度特定できましたので、対策を行うことにします。
すぐにウィンドウ上部のADASユニット周辺からビビリ音が出ていることは判明致しましたので、カバーを外して音を確認しますと、ベース部分からビリビリと音がします。
音が出ていたのはウィンドウに固定されているADASユニットベース部の部品からであることがわかりましたので、音が出ない様に対応致しました。
これで解決だ!と改めて走行を行うと、音は小さくなったものの、まだビビリ音がします・・・。
ということで、耳をミラー付近に近づけながら走行を行うと、ミラー部分からもビビリ音が出ています。。。
ミラーを手で押さえると音が出なくなり、手を離すと小さい音ですがビビリ音がします。
どうも、ADASユニットベース部分とミラーと両方から音が出ていた様です。
そこで、ミラーから音の出そうなものを探ったところ、静止状態でミラーを手で叩くと、ミラー下部のライトカバーからかすかにビビリ音が聞こえますので、そのカバーの対応をしました。
カバーの周りに不織布を巻いて音が出ないようにします。
この状態でミラーを手で叩いてもビビリ音が出なくなりましたので、この状態で意気揚々と音の出る道を走行すると・・・
やはりビビリ音がします。。。
そこで、改めて走行中に耳を近づけて走行すると、ミラー内部から異音が発生していることがわかりました。
本車両のルームミラーは自動防眩式ルームミラーとなっておりますが、ミラー内部の基盤か何かから音が発生している様で、ミラーを分解して対応したいのですが、どうやってもミラーが分解できません。
あまり無茶をするとミラーを破損してしまう可能性がありますので、対応方法を考えましたところ、ある特定の路面が過度に劣化してひび割れている様な道でのみこのビビリ音が発生することから、ミラー内部の基盤か何かがある周波数にて共振してしまっていることが考えられますので、ミラーの周波数をずらすことを考えました。
ということで、対応方法としましては、ミラー上部の通常は見えない箇所に制振材であるレジェトレックスを貼り付け、ミラーの周波数を変えることとしました。
そして、この状態でビビリ音が出ていた道を走行すると・・・
ビビリ音が出ませんでした!!!
原因究明に時間がかかっただけに嬉しく、お客様に電話をしてしまう程でした。
もちろん、根本の原因対策では無く、対処療法的なので望ましい対策方法では無いですが、ミラーがどうしても分解できなかった為、お客様にも対策内容をご説明してご了承を頂きました。
さすがにレジェトレックスを貼り付けただけですと見栄えが悪いので、上面の形状に切り出した、黒色のアルミテープを貼り付けて可能な限り目立たない様に処理を致しました。
以上で、お客様がお困りでありましたビビリ音対策にも成功し、この度の異音対策作業は全て完了となります。
最終確認として、いつも異音を確認している道を走行しても、ミラーからビビリ音が発生していた道を走行しても、異音は発生せず、本当に静かな車内となりました。
また、明確な異音だけでなく、段差通過時などに、ザワザワとした感覚があったのですが、各配線を固定してことで、そのザワザワした感覚も無くなり、これぞメルセデスベンツの乗り味といったしっかりした乗り心地となりました。
以上、W213 メルセデスベンツ E250セダン における異音低減作業の様子をご紹介して参りましたが、同じくW213型にお乗りで異音にお困りの方で、対応を考えている方がいらっしゃれば、本ブログの内容が参考になれば幸いで御座います。
ということで異音低減作業の様子のご紹介は以上となりますが、この度は異音低減作業と共に、タイヤの交換作業(ミシュランパイロットスポーツ4)も同時にご用命を頂いておりました。
次回はそのタイヤ交換の作業結果ご報告と、洗車、車内清掃、ご納車に関する内容をご紹介致します。
では、失礼致します。