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TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。

この度、MercedesBenz AMG C63S（A205）カブリオレにお乗りのお客様より、走行中に発生する異音に関してお困りとのことでご相談を頂きまして、弊社にて異音低減作業をさせて頂くこととなりました。

内装異音低減として実施致しました作業の様子を4回に渡りご紹介しておりますが、前回までに①～⑤までの作業の様子をご紹介して参りました。

①助手席ダッシュボード（コトコト音）
②センターコンソール内（コトコト音）
③運転席廻り（ビビリ音）
④運転席・助手席ドア内（コトコト音）
⑤オーバーヘッドコンソール周辺（ビビリ音）
⑥幌ウェザーストリップ（軋み音、ピチピチ音）

今回は最終回として、⑥の幌にまつわるもの及びウェザーストリップから発生している異音低減作業の様子をご紹介致します。

※助手席ダッシュボードの異音処理はこちら ⇒ 異音低減作業その①
※センターコンソール、運転席廻りの異音処理はこちら ⇒ 異音低減作業その②
※ドア内及びオーバーヘッドコンソールの異音処理はこちら ⇒ 異音低減作業その③

本車両はカブリオレモデルであり、屋根が幌となっている為、幌のロック部分や、ウェザーストリップのつなぎ目など、異音の発生しやすい箇所が多いですが、本車両におきましても試走にてAピラーのロック部分やウェザーストリップのつなぎ目や合わせ面から異音の発生がありました。

では、早速作業の様子ですが、お客様が主にウェザーストリップからの軋み音にお困りでありましたので、まずウェザーストリップからの異音低減作業に行いました。

このウェザーストリップからの軋み音に関しましては、本車両の様にサスペンションが硬く、更にブッシュも硬い様な車両においてはどうしても車両の捻じれや共振（スカットルシェイク）などにより、つなぎ目が動いてしまい異音が発生しやすいものですが、対処方法としましてはゴム同士を滑らせることで異音の発生を防ぐ方法を取りました。

上の写真の様に、ウェザーストリップが重なり合う部分などを中心に、ウェザーストリップが動くことで音の発生する部分全てに、浸透性の高い潤滑材を塗り込んでいきます。

また、クォーターガラスも可動式となっており、上部の重なり合う部分から異音が出ていましたので、同様の処理を行いました。

この状態で試走を行いましたところ、ウェザーストリップからの異音に関しては無事解消しました。

上記作業でお客様からの訴えのあった音は収まりましたが、Aピラー上部から大きな段差を通過すると、『コトコト』と稀に音が発生しており、私はこの音も気になりましたので処理を行うことに致します。

Aピラー部に2カ所の幌ロック部分があり、この部分からの異音であることが容易に想像できますので、ロック部分のグリスアップと、ロックがAピラーと接する部分にエプトシールを貼ります。

そして改めて試走を行いましたところ、バッチリ異音は解消しておりOKです。

以上で、幌のウェザーストリップからの異音も解消し、お客様からご相談のありました異音に関しましてはほぼ全て解消致しました。

計4回に渡りご紹介して参りました今回の作業は、異音の発生箇所が多く3泊4日にわたるものでしたが、お預かり致しました際の多数の異音が発生していた状況から比べると、かなり静かな車両になりました。

そして最後の作業として、お客様にお渡しする前に車両の洗車と室内清掃を行います。

基本的なことで御座いますが、お預かり致しました際よりも綺麗にした状態でお引渡しすることを心掛けております。

ヒンジ部やエンジンルームなども綺麗にして、室内も清掃を実施致します。

これでバッチリです。

そして、お客様にお引渡しの際に試走を行って頂きましたが、『異音が無くなって、まるでサスペンションの設定を変えた様に感じるし、車両の質感が上がった様に感じる。今まで異音で少し怖い部分もあったが、これで安心して走ることができる』と大変ご満足頂けました。

異音はただストレスになるだけで無く、車両の質感そのものを下げてしまうものです。

異音が無くなるとまるで車両の剛性が上がった様に感じ、より車両に対しての愛着も沸いてくるものだと思います。

更に、この度作業をさせて頂きましたお客様より後日、詳細なご感想及びお喜びのご連絡を頂きました。

本当に詳細なインプレッションと共に、作業にご満足頂けましたことが伝わって参り、作業をさせて頂きました私まで嬉しい気持ちになりました次第で御座います。

この度はMercedesBenz AMG C63S（A205）カブリオレの異音低減作業をご用命頂きまして誠にありがとう御座いました。

異音に関しましては、お客様自身で解決することが難しく、ディーラー様でも場合によってはなかなか対応して頂けない現状があると思います。

私自身も異音というものに敏感で苦労してきた過去もございますし、異音というものは気になるとせっかくのドライブも台無しで、大きなストレスになってしまうものであることが痛いほどよくわかっております。

従いまして、もちろん私にも解決できない異音が多数あると思いますが、できる限りのことは行い、お客様のお困りごとの解決のお手伝いをさせて頂こうと考えておりますので、異音でお困りの際は是非一度ご相談下さいませ。

以上、4回に渡りMercedesBenz AMG C63S（A205）カブリオレの異音低減作業の様子をご紹介して参りましたが、次回はこの度ご用命頂きました BMW F31 320d のバッテリー交換及びタイヤ交換の様子をご紹介致します。

では、失礼致します。