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ご依頼作業:HONDA RVF400(NC35) エンジン始動不良修理作業 その②
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
京都府にお住まいのF様より、バイクのHONDA RVF400(NC35)のエンジンが始動できないとご相談を頂きまして、この度、エンジン始動不良の修理作業及びオイル交換、オイルフィルター交換、車検取得をご用命を頂きました。
そこで、前回よりエンジン始動不良の修理作業の様子をご紹介しております。
前回はプラグの確認及び清掃までの様子をご紹介致しましたが、今回はエンジン始動不良修理作業その②としてエンジンが無事に始動するところまでの様子をご紹介致します。
※プラグ確認、清掃までの様子はこちら ⇒ HONDA RVF400 エンジン始動不良修理作業 その①
前回、古いガソリンをキャブレターから抜いた後にかぶっていたプラグ清掃を行い、火花が飛ぶところまで確認を行いましたので、続いてはプラグを元に戻し、新しいガソリンをキャブレターに直接入れ、エンジンが始動するか検証を行います。
真ん中の太いホースがガソリンホースなので、このホースに直接新しいガソリンを供給します。
そして、チョークを引き、何度かスターターモーターを回すと、『ボボボボッ』っと無事にエンジンが始動しました。
2輪の開発を行っていた際に同じV4エンジンのVFR800Fの開発に苦労した思い出があるので、久しぶりに聞くV4エンジンの音に少し感動です。
※エンジン開発PLとしてエンジン開発に携わったVFR800F
無事にエンジンが始動しましたので何よりと『ホッ』とし(この時点では)、ガソリンタンクやカウル類を元に戻していきます。
そして、ガソリンタンクに新しいガソリンを入れて、エンジンを暖めていると、だんだんとエンジン回転が不安定になっていき、やがて止まってしまいました。。。
なんで?なんで?となりましたが、スターターモーターを回しても、全くエンジンがかかる気配がありません。
一度エンジンが始動したにも関わらず、エンジンがとまるということは、燃焼室に燃料が来ていないか、プラグから火花が飛んでいないかですが、直前までエンジンがかかっていたことから火花は飛んでいるはずですので、燃料が来ていないことによるエンストであると予想できます。
そこで、またカウルとガソリンタンクを外して、直接キャブレターにガソリンを入れるとやはり問題無くエンジンがかかることから、問題はガソリンタンクからガソリンが来ていないことだと予測できます。
因みに、このRVF400のガソリンコックは負圧式の為、エンジンの負圧を利用して燃料コックの開閉を行っております。
そこで、コックにホースをつなぎ、口で吸ってやるとガソリンが勢いよく出てきました。
これでガソリンコックも問題無いことが確認できましたので、残るはエンジンからの負圧が来ていないということになりますが、エンジンを始動した状態でキャブレターから来ている負圧ホースに指をあててみたところ、やはり負圧が来ておりません。。。
ということで、負圧ホースをキャブレターから外してみると・・・
キャブレター側のホースがパックリと割れていました。。。
原因は間違いなくこれですので、割れている部分を切り取り、キャブレターに接続してエンジンを始動すると、しっかり負圧が発生していることを確認できました。
これでもう大丈夫なはずですので、各ホースを接続してタンクを元に戻してエンジンを始動すると、綺麗にアイドリングしており、時間が経っても問題無くエンジンは稼動しました。
※ガソリンタンク手前のホースが負圧ホースです
エンジンが暖まった状態で空ぶかしすると、綺麗に回転上昇して調子も良さそうです。
以前からホースに亀裂が入っていたのを、私がタンクを外す際にトドメをさしてしまったのかもしれません。。。
とにもかくにも、これにて無事にエンジンはかかり、ご用命頂きましたエンジン始動不良の修理は完了です。
エンジンが始動した動画をお客様に送付致しましたところ、『久々にエンジン音を聞けました』とお喜び頂けました。
続いては、オイル交換及びオイルフィルター交換作業を行いましたが、その様子は次回にご紹介致します。
では、失礼致します。