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ご依頼作業:VOLVO V90 T8 室内異音低減作業 その①
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
最近は暖かい日が続いており、春の訪れを肌で感じる今日この頃ですが、本当に花粉が辛いです。。。
薬を飲んだら良いのですが、私の体質のせいなのか、薬を飲むと物凄く眠たくなってしまうので現状はなんとか我慢というところです。。。
暖かくなってくれるのは嬉しいですが、早く花粉は無くなって欲しいものです。
さて、この度、大阪府にお住まいのお客様より、VOLVO V90 T8 の室内異音低減作業をご依頼頂き、作業を実施致しましたので、2回に分けてその作業の様子をご紹介して参ります。
(※併せてウィンドウ撥水コーティング作業もご用命頂きましたので追ってご紹介予定です)
お客様よりはじめてご連絡を頂きましたのは、2月の中旬でしたが、お乗りの VOLVO V90 T8 において室内から発生している異音で大変お困りとのことでご相談を頂きました。
お客様はこの異音のせいでドライブを楽しむことができず、異音が聞こえてこないように常に音楽をかけて運転をなさっているとのことでした。
その気持ち、痛いほど良くわかります。
そして、やはりこの度のお客様におかれましても、ディーラー様にご相談をされたとのことですが、『こんなものです』との回答にディーラー様での作業を断念され、弊社にご相談を頂きました次第です。
そこで、ご連絡を頂きました後に、1度弊社にお越し頂きまして、私が同乗にて確認しましたところ、しっかりと(?)異音が確認出来ましたので、改めて3月にご入庫頂きまして異音低減作業をさせて頂きました。
本車両における異音発生箇所としましては、主にリア廻りに集中しており、以下の箇所から異音が発生していました。
①テールゲート周辺(ビビリ音とコトコト音、スレ音)
②助手席側リアシート固定ストライカー(コトコト音)
③助手席側リアドア(ビビリ音と軋み音)
④サンルーフ(ピチピチ音と軋み音)
そこで、上記箇所における異音低減作業の様子を2回に分けてご紹介して参りますが、今回は【その①】としまして、テールゲート周辺(ビビリ音、コトコト音、スレ音)の異音低減作業の様子をご紹介致します。
では、早速作業を行って参りますが、テールゲート周辺の異音としまして、テールゲートそのものと、ストライカーからの異音、そしてトランクルームからも異音が発生しておりましたので、まずはテールゲートから作業を始めます。
テールゲートからの異音としましては、段差を通過した際に何かが遊んでいる様な音と、ビビリ音、樹脂パネルが擦れる様な音、そしてコトコト音と様々な音がしておりましたので、テールゲートのパネル類を外して内部を確認し、異音の原因となるものが無いか確認していきます。
まずは、一番大きなパネルを外して確認します。
パネル類はVOLVOも基本的にビスとクリップで固定されているだけですので、ビスを外して、パネルを引っ張って外します。
そして、内部を確認していますと、異音が発生しそうな配線が複数個所あります。
そこで、配線を固定することと、配線が接触する部分は緩衝材を入れて音が出ない様にしました。
続いて、パネルの擦れる音の対応としては、パネルとパネルの重なる箇所から発生していることが考えられますので、重なる部分、当たる部分に緩衝材を貼り付けて対応します。
写真は緩衝材貼り付け前ですが、このパネルの端っこの部分に緩衝材を貼り付けて、パネル同士が擦れない様にしました。
続いては、テールゲート下部のパネルに移ります。
この部分はパネルにガタ(遊び)があり、手で触るだけでコトコトと音が出ており、少し叩くとビビリ音が出ております。
そこで、パネルのガタが無くなる様に処理をし、オープナー配線がパネルに当たっていた部分にも緩衝材を貼り付けて対応しました。
続いて、テールゲート上部のパネル部分の作業に移ります。
この部分はテールゲートを少し叩くとパネルそのものからビビリ音が出ており、同時に内部で硬いものが当たる音がしますので、外して確認します。
簡単に犯人を見つけることが出来ました。
カプラーとウォッシャーのプラスチック継手が外したパネルに当たって異音が出ていたことが様に想像できますので、共に異音が出ない様に処理します。
これで異音は出ないと思います。
あとは、パネルそのもののビビリ音を抑える為に、パネルの周辺に緩衝材を貼り付けて完了です。
そして、テールゲートにおける最後の作業として、ストライカー部分から出ていた異音の対応を行います。
ストライカーからの異音はテールゲート当たりの調整とグリスアップで解消することが多いので、両作業を実施しようと思いましたが・・・
ストッパーの調整をしようとすると、4つあるストッパーのうち2つが固定されておらず、ポロっと取れてしまいました。。。
本来ストッパー本体がねじ込まれて車体側に固定されているはずなのですが、組付け行程におけるミスなのか遊んでしまっている状態でした。
そこで、ストッパー本体をねじ込んでしっかり固定をした後に、改めて当たりの調整として、一般的な欧州車と同様に、内部のイモネジを緩めてストッパーを出した状態でテールゲートを閉めることでちょうど良い位置に落ち着けます。
あとは、おまじないではないですが、キャッチの部分をグリスアップして、ストライカーからの異音対策は完了です。
以上でテールゲート部分における異音低減作業は完了です。
続けて、トランクルーム後部からも異音が出ていましたので、トランクルームの確認を行います。
音が出ていた後部にあるトレイを外して内部を確認しますと、ここも音の原因は簡単に判明しました。
太く硬いハーネス(手前側のハーネス)が本来固定されているはずのクリップから外れて遊んでいる状態でした。
手で揺すると、車体パネルに当たり室内で聞こえていた音と同様の音がしますので、ハーネスをクリップに嵌めて、この部分の処理は完了です。
これも組付け行程におけるミスではないかと思います。
以上でテールゲート及びトランクルームにおいて考えられる異音処理は完了ですので、早速音の確認の為に試走を行います。
結果・・・
無事にテールゲート周辺からの異音は無くなりました。
少し騒がしかったテールゲート周辺の異音が無くなることで、イメージ70%~80%の異音は無くなり、随分と静かになった様に感じます。
しかしながら、まだ大きな段差を乗り越えた際や、舗装がひび割れている様な道を走行した際、そして、路面の大きなウネリを通過し車体がねじられる様な入力が入った際に、助手席側リアシート固定ストライカー、助手席側リアドア、そしてサンルーフから異音が発生しておりますので、続けて対応を行って行きますが、続きの作業は次回にご紹介致します。
では、失礼致します。