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M.TEC.サージョン様OH歴あり 程度極上 HONDA BEAT Version.F 納車整備 ロアアームブッシュB異音対策
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
先日ご成約のお知らせをさせて頂き、3月3日に愛知県のT様にご納車させて頂きました『M.TEC.サージョン様OH歴あり 程度極上 HONDA BEAT Version.F』ですが、大きな段差を通過する際に助手席側フロントのブッシュから異音が発生しておりました。
そこで、ロアアームブッシュBのグリスアップを行うことで異音対策を行いましたので、その様子をご紹介致します。

このフロントからの異音ですが、本車両に限ったものでは無く、ビートにおいては冬の気温が低い時期には、大きな段差を通過する際(ロアアームが大きく動く際)に『ガシュッ』と嫌な異音が出ることがずっと気になっておりました。
寒い時期のみですがほぼ全ての車両において発生している為、お客様には『冬になるとブッシュから音が出てしまいます』とお伝えしてご納車することが多かったのですが、この度のご納車に際しまして、『なんとかこの異音を無くすことができないか』と考えサービスマニュアル(上図)を確認していましたところ、ロアアームブッシュBがカラーを介する事無くロアアームに直接取り付けられている構造を見て、『ここからの異音かもしれない・・・』と考え、このブッシュにグリスアップを行うことに致しました次第です。
では、早速作業の様子をご紹介して参ります。
異音は助手席側フロントから発生しておりましたので、助手席側フロントのロアアームブッシュBの取り外しから行います。
ロアアームブッシュBはボルト2本で固定されているブラケットにて挟み込まれておりますので、まずはこのブラケットを外します。
ブラケットを外すと、ロアアームブッシュBはロアアームに差し込まれているだけですので、ロアアームから引き抜いて外します。
外す際に、既に『ギュッ、ギュッ』と走行中に発生している音と良く似た音が出ておりましたの、この時点で異音はほぼここからで間違いない感触を得ていました。
ブッシュBそのものはひび割れや過度な硬化も無く、まだまだ問題無く使用可能な状態でしたので、早速シリコングリスペーストをブッシュBの内側と外側、ブラケットのブッシュBに接する部分に塗り込んでいきます。
しっかり塗り込みましたら、ブッシュBをロアアームに差し込み、ブラケットを固定致します。
因みに、このブラケット固定ボルトの締め付け規定トルクは65N・mですので、ちゃんとトルクレンチにて規定トルクで締め付けます。
締め付けが終わり、早速試走を行いましたところ、異音対策前に音の出ていた道路を走行しても助手席側フロントから異音は全く発生しませんでした。
やはり、異音の発生源はこのロアアームブッシュBで間違いなかった様です。
続いて、異音が出ていたのは助手席側のみでしたが、いずれ運転席側から発生することも考えられますので、運転席側のロアアームブッシュBにも同様の異音対策を行っておきます。
作業は助手席側と全く同様で、ブッシュBを取り外してグリスアップを行います。
そして、ロアアームにブッシュBを取り付け、ブラケットを規定トルクで締め付ければ作業は完了です。
作業完了後の試走及び、愛知県のお客様のご自宅までのご納車の際も一切異音は発生しませんでしたので、今回のロアアームブッシュBのグリスアップによる異音対策は成功です。
今回の作業はお客様からご依頼を頂いた訳ではありませんが、これで冬の寒い時期でも異音の無い、快適なビートドライブをお楽しみ頂けるかと存じます。
以上、今回はフロントロアアームブッシュBからの異音対策作業の様子をご紹介致しましたが、これからはTORINO CARSに入庫した車両でフロントロアアームブッシュBから異音が発生している車両に関してはこの異音対策作業を行った後にご納車させて頂くことに致します。
次回は『M.TEC.サージョン様OH歴あり 程度極上 HONDA BEAT Version.F』におきまして、お客様にご納車後も安全且つ安心してドライブを楽しんで頂く為に、弊社におきまして全車両に行っておりますご納車前整備の様子をご紹介致します。
では、失礼致します。