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M.TEC.サージョン様OH歴あり 程度極上 HONDA BEAT Version.F ご納車前メンテナンス エアクリーナーケース内部確認及びトランクルーム清掃
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
先日ご成約のお知らせをさせて頂き、3月初旬に愛知県のT様にご納車予定の『M.TEC.サージョン様OH歴あり 程度極上 HONDA BEAT Version.F』におきまして、ご納車前メンテナンスを推進中です。
※車両のご説明はこちら ⇒ M.TEC.サージョン様OH歴あり 程度極上 HONDA BEAT Version.F ご成約頂きました
本BEATにおきましては、販売前メンテナンス実施前にご成約を頂きました為、本来は販売前に行いますメンテナンスをご納車前メンテナンスとして実施しており、その様子をシリーズでご紹介しております。
前回の【エンジンルーム清掃及び状態確認編】では、エンジンルーム内のチェック及び清掃、プラグの状態確認等の様子をご紹介致しましたが、今回は第6回目【エアクリーナーケース確認編】として、エンジンの健康状態を計り知る為の一要素であるブローバイガスの状態確認とケース内の清掃、トランクルームの清掃を実施しましたので、その様子をご紹介致します。
※エンジンルーム状態確認の様子はこちら ⇒ M.TEC.サージョン様OH歴あり 程度極上 HONDA BEAT Version.F ご納車前メンテナンス エンジンルーム清掃及び状態確認
では早速確認作業に入りますが、BEATにおけるエアクリーナーケース内部の確認はトランクルームのメンテナンスリッドからとなりますので、はじめにトランクルームの清掃から行います。
まずはトランクマットやバッテリー、バッテリーケースを外して、トランクフロアの状態を確認します。
本車両においてはリアバンパーを外してのリア廻り状態確認にて、エンドパネル等が問題無いことから修復歴に関しては無いことを確認しておりますが、BEATにおいてはリアから大きな力が加わると容易にトランクフロアに歪みが出てしまいます為、通常仕入れの際にはこのトランクフロアの状態を確認しております。
ちなみに、このトランクフロアに修正跡や交換跡がありますと、修復歴ありの車両となります。
ということで、本車両は問題無しです。
状態確認が出来ましたので、清掃に入ります。
こういった奥まった場所は特にホコリが溜まり易いので、念入りに清掃していきます。
バッテリーケース側は形状が複雑であり、通常手が入らない場所ですので、特に汚れが溜まり易いです。
これで、トランクルームは隅々まで綺麗になりました。
続いて、エアクリーナーケース内部確認へ移ります。
エアクリーナーケースに行きつく為に、まずはメンテナンスリッドを固定している4本のボルトを緩めてメンテナンスリッドを外します。
そうすると、エアクリーナーケースカバーが見えます。
メンテナンスリッド下側の固定ブラケット部分は、トランクフードから入ってきた水が溜まり易く、錆が出やすい部分ですが、本車両は錆が無く綺麗です。
そして、エアクリーナーケースカバーを固定している6本のビスを緩めてエアクリーナーエレメントと共にカバーを取り外します。
取り外すと今回の目的であるエアクリーナーケース内部がお目見えです。
ブローバイガスの付着も少なく綺麗な状態ですね。
因みに、ブローバイガスとは、ガソリンが燃焼室内で爆発した際に、シリンダーとピストン、ピストンリングの間から抜け出てくるオイルを含んだガスのことで、調子が良いエンジンでも常に発生するものですが、ピストンリング破損や固着、ピストン本体のリング溝摩耗、そしてシリンダー壁面の摩耗や傷が進行したエンジンではブローバイガスの量が過度に多くなります。
そして、そのブローバイガスはエンジンヘッドカバーからエアクリーナーケースに入る構造となっている為、エアクリーナーケース内のブローバイガスの吐出状況を確認することによりエンジンの状態をある程度図り知ることが出来ます。
一概には言えませんが、エアクリーナーケース内部がブローバイガスでドロドロの車両はピストンやピストンリング、シリンダーの状態が芳しくなく、逆にブローバイガスが少ないとそれらのパーツの状態は健全と言えます(ブローバイガスが少ないからと言って必ず状態が良いとは言えませんが、少なくともブローバイガスが過度に多いエンジンは状態が良くないと言えます)。
従いまして、距離が進んでいる車両の多いBEATにおきましては、エンジンの状態を計り知る上で大事な要素の一つであるエアクリーナーケース内部のブローバイガス状態を確認する様にしております。
話を戻しますが、本車両はそのブローバイガス付着が少なく、エンジンの状態は良好であると判断できます。
そして、内部を一度綺麗にするために、パーツクリーナーを用いて綺麗に拭き上げておきます。
一度綺麗にしておくことで、気持ち良いだけで無く、ご納車以降のブローバイガスの吐出状況を正確に把握することができるかと思います。
続いては、カバーと一緒に外したエアクリーナーエレメントの状態確認です。
これはダーティーサイド側(大気側)ですので、少し汚れている様に見えますが、走行距離77,150km時に交換済み(交換指定距離40,000km毎)なので、まだまだ使用可能です。
またまた話が逸れてしまいますが、私が本田技術研究所に勤めている時代に購入したBEATなのですが、アクセル踏み込むと息継ぎ症状が出ていました。
そこで、プラグコードやプラグ、燃料系、スロットルポジションセンサー等々、色々疑って確認したものの、全て問題は無く、結局はこのエアクリーナーエレメントがもの凄く汚れており、エレメントを交換したらその息継ぎ症状が完全に解消したという経験をしました。
そんなの当たり前だよ、と言われそうですが、その経験から、TORINO CARSではこのエアクリーナーエレメントの状態も必ず確認をする様にしております。
話を戻しまして、毎度の事ですがエアクリーナーケースカバーを元に戻す前に、内側はホコリが溜まり易いので綺麗にして・・・
エアクリーナーエレメントのパッキンを噛み込まない様に注意しながらエアクリーナーケースに固定します。
そして、メンテナンスリッドも固定すればエアクリーナーケース内部の確認は終了です。
あとは、バッテリーケース、バッテリー、カーペットを元に戻せば完了ですが、戻す前にバッテリーケースやカーペットを清掃します。
特に、このバッテリーケースは、今まで見てきたどれだけ状態の良い車両でも汚れが溜まっているので、水洗いで綺麗にしておきます。
カーペットも掃除機と水拭きで綺麗に清掃します。
ヘッドライト裏のガーニッシュも忘れずに清掃して・・・
各パーツを車両に搭載すれば今回の作業は全て完了となります。
以上、エアクリーナーケース内部のブローバイガス吐出状況を確認して参りましたが、ブローバイガスの量が少ないことに加え、エンジンのフィーリング、音、力感、振動、吹け上がりを総合的に見て、本車両のエンジンの調子は間違いなく良いと判断できます。
従いまして、BEATの魅力の一つでもある、ダイレクトなNAエンジンを安心して高回転まで回し切り、爽快なドライブを安心してお楽しみ頂けるかと存じます。
また、普段目にする部分ではありませんが、トランクルームも隅々まで綺麗に致しましたので、ふとカーペットをめくられた際、またバッテリーを交換された際に、『おっ、綺麗』と思って頂ければ清掃した甲斐があります。
次回は、このBEAT Version.Fにおけるご納車前メンテナンス最後となります、【足廻り状態確認編】として、サスペンション等のシャシー部品や足廻りのゴム部品の状態確認及び清掃を行った際の様子をご紹介致します。
※オプション作業としてご用命頂いております、ETC及びドライブレコーダー取り付けの様子は後日ご紹介予定です。
では、失礼致します。