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ご依頼作業:MercedesBenz AMG S63(W222後期モデル) 室内異音低減作業 その②
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
前回より、埼玉県にお住まいのお客様よりご用命頂きました、MercedesBenz(メルセデスベンツ) AMG S63S(W222後期モデル)の室内異音低減作業の様子をご紹介しております。
本車両におきまして試走を行いました結果、以下の箇所からの異音が確認出来ましたので、順次異音低減作業を行って参ります。
①助手席バックパネル
②センターコンソール後端
③運転席、助手席ドアライニング周辺
④運転席ダッシュボード周辺
⑤オーバーヘッドコンソール付近
この中で、『①助手席バックパネル』『②センターコンソール後端』からの異音処理作業の様子を前回お伝えしましたので、今回は『③運転席、助手席ドアライニング周辺』の異音処理作業の様子をご紹介して参ります。
※前回の異音低減作業はこちら ⇒ MercedesBenz AMG S63(W222後期モデル)室内異音低減作業その①
今回作業をご紹介致しますドアライニング周辺からは、運転席、助手席側共に段差を通過した際に稀に異音が発生していました。
昨今のベンツ(205系や253系など)は、ドアライニング内の異音処理が甘く、異音が出やすい様に思います。
更に、本車両は、ツイーターがBurmesterハイエンド3Dサラウンドサウンドシステムの電動で稼働するツイーターに交換作業が行われておりますので、更に異音発生のリスクは高まっています。
では、早速作業に入りますが、ほぼほぼドアライニング内からの異音に間違いが無い為、ドアライニングを外す作業から入ります(お客様から異音の訴えのありました助手席側から行います)。
肘置きのガーニッシュとウィンドウスイッチベースを取り外し、固定ビスを3本及びライニング固定クリップを外していくとドアライニングは外れます。
外れましたが、この時点で異音発生要因の一つが見つかりました。
ドアライニング固定クリップが1カ所取り付けてありませんでした。
恐らく、ツイーター交換の際にクリップが破損し、そのままの状態で取り付けされたのだと思います。
このコーナー部分はもともと近距離で2カ所クリップが設置されている為、メーカー側もこの部分の固定は重要だと考えていることが予想できます。
さすがにベンツ純正クリップは在庫として持ち合わせておりませんでしたが、お客様とご相談の上、弊社あった適合するクリップを取り付けておきました。
続いて、ドアライニング内の異音が出そうな箇所を確認していきますが、まずは交換歴のあるツイーター周辺を確認します。
配線が遊んでいることに加え、ツイーターベースと鉄板が直接触れる部分がありましたので、共に異音処理をしておきました。
続いてドア側を確認致しますと、遊んでいるカプラー数個あり、少し動かすと『コツコツ』と異音が出ておりました各部固定及び異音処理をしておきました。
さすがSクラス?、ドアライニング側の配線は各部しっかり異音処理がしてあったり、固定されており、異音の発生源となりそうな箇所は見当たりませんでした。
そして、各部カプラーを忘れない様に繋いで、クリップを追加したドアライニングを元に戻せば、助手席側の異音低減作業は完了です。
続いては、運転席側の作業に入ります。
助手席側同様にガーニッシュとウィンドウスイッチベースを外し・・・
固定ビスを外してドアライニングクリップを外して行きますが、この時点で違和感があります。
ライニング後端側が固定されておらず、すでにパカパカしています。
外してライニング側を確認すると、クリップが2カ所ありませんでした。
2カ所連続で無いと、さすがに段差通過時に共振で異音が発生してしまいそうです。
この部分に関しましても、純正ではありませんが、適合するクリップを取り付けておきました。
そして、助手席側同様にツイーター部の音の出そうな箇所に異音処理を施します。
そして、運転席側もカプラーが数個遊んでおり、コツコツと鉄板と当たって音が出ておりますので、異音処理を施しておきます。
ドアライニング側は助手席側同様に、異音の発生しそうな箇所はございませんでしたので、カプラーを繋ぎ、ドアライニングを元に戻せば運転席側も完了です。
そして、作業が完了し、ドアを閉めた際に既に変化がありました。
作業前はドアを閉めた際に少しビビった様な音が出ておりましたが、Sクラスらしい、『バスッ』と如何にも重厚で剛性感の高い音に変化しました。
続いて、試走を行い、異音の確認を行いましたが、もうドア廻りからの異音の発生はありませんので、この部分の異音処理も成功です。
もうこの時点で、入庫時からすると、体感的には7~8割程度は異音の発生が低減している様に思いました。
ということで、残りは運転席ダッシュボード周辺とオーバーヘッドコンソール付近からの異音対策ですが、続きは次回にご紹介致します。
では、失礼致します。