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ご依頼作業:MercedesBenz AMG C63S Coupe(C205後期モデル) 室内異音低減作業 その④
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
全4回に渡り、埼玉県にお住まいのお客様からご依頼を頂きました、MercedesBenz(メルセデスベンツ) AMG C63S Coupe (W205後期モデル)の室内異音低減作業の様子をご紹介しております。
1回目はサンルーフ及び運転席側ダッシュボード内部、2回目はセンターコンソール内部及び周辺、3回目は助手席ダッシュボード周辺及び足元ガーニッシュ周辺の作業の様子をご紹介して参りましたが、前回までの異音処理により、お客様がお困りになられていたビビリ音は概ね解消することができました。
しかし、ビビリ音の発生は抑え込むことが出来ましたが、よ~く耳を凝らすと、鋭い段差を通過するときに限りますが、各部内装の取り付け剛性不足から内装全体が動くことによる『ビシッ』という構造上の音に交じり、頭上(オーバーヘッドコンソール辺り)から配線が動くことによる『ピチッ』という音がします。
そこで、本車両における最後の異音処理としてオーバーヘッドコンソール辺りの異音低減作業を行うことにしましたので、今回は最終回の4回目としてオーバーヘッドコンソール辺りの作業の様子をご紹介致します。
加えて、異音処理作業と同時に、エンジンオイルの補充もご用命頂きましたのでオイル補充の様子も併せてご紹介致します。
では早速オーバーヘッドコンソールの脱着から始めます。
オーバーヘッドコンソールは、中央辺りに内装剥がしツールを入れて、ツメを押すことが外すことが可能です。
外して中を確認しますと、1本の配線が異音処理されずに、固定もされることなくプラプラの状態ですが、その他は問題なさそうです。
この時点で、1点気になっていたことが、お客様が後付けで何かのパーツ(何かの受信部?)をオーバーヘッドコンソール前側のADAS関連のカバー部に追加装着されており、その配線がミラーの付け根の中を通って配線をされておりました。
今までの追加装着パーツの作業状況から、恐らくこの部分も配線の異音処理はしていないであろうと考え、このパーツとADAS部のカバーを外して確認することにしました。
結果は、予想通り、配線がそのまま奥に詰め込まれていただけでいかにも異音が出そうです。
そこで、オーバーヘッドコンソール部分から手を入れてこの配線を束ねて固定し、異音が出ない様に処理をしました。
あとは、カバー及びオーバーヘッドコンソールを元に戻して、このパーツも内装用の超強力両面テープで固定をしたら、オーバーヘッドコンソール廻りの異音低減作業は完了です。
そして、お客様にお渡しする前の最後の試走を行いましたが、段差通過時もオーバーヘッドコンソール廻りからの異音は皆無になりました。
路面の綺麗な道、路面が劣化した道、凸凹が多い道を試走致しましたが、入庫した際よりも室内が確実に静かになっています。
今回施工しました異音対策は一定の効果が出てくれましたので一安心で御座います。
ということで、お客様にお渡しする前になんとか異音低減作業は完了です。
続いては、異音低減作業に加えて、埼玉県から弊社に向かう道中にエンジンオイル1L補充の警告表示が出たということで、エンジンオイルの補充(1L)もご用命頂いておりましたので作業を行います。
この度ご入庫頂いている車両のMercedesBenz AMG C63Sに搭載されているエンジンは、『ワンマン・ワンエンジン』と言われる一人の人間が責任を持って1機のエンジンを手組するというAMG製のM177型 V8 4.0L 直噴ツインターボエンジンで最高出力510ps、最大トルク71.4kgf・mという途方もない出力を発揮するエンジンです。
従いまして、このエンジンには通常のオイルでは無く、プレミアムエンジンオイルと位置付けられるベンツ独自承認規格の229.5というグレードに適合したエンジンオイルを補充する必要が御座います。
当然在庫としてその様なオイルは御座いませんので、自動車用品店で購入しようと聞いて回りましたが結局近所にはMB-Approval 229.5対応の1L缶がどこにも無く、京都市内まで購入しに行くことになりましたが、なんとかMB-Approval 229.5対応のMobil 1(1L)を無事に購入できましたので、早速エンジンオイルを補充します。
オーナー様からフィラーキャップ部分から補充するのみでOKとお聞きしておりましたので、フィラーキャップからエンジンオイルを補充のみ行うこととします。
以上、作業という程でもありませんが、無事にエンジンオイル補充は完了です。
これで安心してお帰り頂けたかと存じます。
そして、全ての作業としては全て終了しましたので、最後に洗車及び内装の清掃をしてお客様に車両をお渡しする準備は完了です。
※標準モデルよりもワイドになっている前後フェンダーが素直にカッコイイです。
お客様は作業の間はレンタカーを借りて大阪府内に滞在されておりましたので、約束の時間にレンタカー屋さんまでこのC63Sでお迎えにあがりましたが、なんと、その道中、フロントガラスに取り付けられているドライブレコーダー本体から異音が・・・。
お迎えにあがったのが極めて暑い日の昼間でしたので、ドライブレコーダー本体の温度が極端に上がったのか、本体を少し触るだけでも『ミチミチ』と異音が出ています。。。
最後の最後に今まで出ていなかった音が出て本当に焦りました。
お客様と合流してもう一度ガレージまで戻って簡易処置を致しましたが、ドライブレコーダー本体から出ている音の為、結局この1点は対策できず。。。
試走しましたお客様からは、『かなり異音は無くなっており大満足です。ドライブレコーダーの異音は原因が分かったので大丈夫です』と寛大なお言葉を頂けまして、本当に申し訳ない想いで一杯で御座いました。
しかし、その他の異音、ビビリ音は低減出来ていることをご確認頂け、その点に関しましては本当にご満足を頂けました様で何よりで御座います。
そして、そのままお客様とご飯をご一緒させて頂くこととなりまして、この度作業をご用命頂けましたお客様は経営者様でしたので、様々なお話をお伺いしたり、経営者の大先輩としてのアドバイスを頂いたりと本当に楽しく、有意義な時間を過ごさせて頂きました。
N様、この度は埼玉県と遠方にも関わらず、異音低減作業をご用命頂きまして本当にありがとう御座いました。
後日に、メールにて・・・
『確実に異音が減っていることが改めて確認でき大満足です』
『一時期は車両売却まで真剣に考えていましたが大事に乗ることにします』
という旨のご連絡を頂きまして、お客様のお役に立てましたこと、本当に嬉しく思っております。
異音対策は、原因を1つ1つ地道に対策を行っていくことで改善するものです。
もちろん、建付け剛性の不足からくるものであったり、車体構造そのものからの軋み音であったりというものは改善が極めて難しいものですが、今回の様に、『配線が遊んでいる』『後付け用品の異音対策不足』『物理的にもの当たって音が出ている』などの原因による異音であればその部分に関しては解決する可能性が高いものです。
もし異音でお困りであれば、一度上記の点を観点に調査をされては如何でしょうか?
以上、全4回に渡り、MercedesBenz(メルセデスベンツ) AMG C63S Coupe (W205後期モデル)の室内異音低減作業の様子をご紹介して参りましたが、あくまでもご相談の上で御座いますが、今回の様な異音低減作業も承っております。
異音に関してお困りのお客様におかれましては、まずはお気軽にお問い合わせを頂けましたら幸いで御座います。
お客様とご相談をさせて頂きながら、お困り事の解決の為の最善策をご提案させて頂く所存で御座います。
改めまして、N様、この度は本当にありがとう御座いました。
では、失礼致します。