ブログ
希少 走行距離49,600km 程度極上 無限コンプリート HONDA BEAT 販売前メンテナンス ボディー状態確認
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
お盆休みも終わり、本日からお仕事再開の方も多いのではないでしょうか。
弊社も連休中にHONDA CIVIC TYPE-Rのガラスコーティング施工をご依頼頂いていたものの、休みを頂いておりまして、本日から営業再開となります。
※施工の様子は後日ご紹介致します
しかし、このお盆休みはとにかく暑くて、更にコロナウィルスの影響で遠出もできず・・・
更に、今年は例年恒例の妻の実家への帰省も諦めました。
じーじ、ばーばは大変残念がっておりましたが、もしものことがあったら大変とのことで。
とはいえ、子供に休み中じっとしておく様に言うこともできませんので、近場のプールに連れていったり(しっかり入場制限をしているプールで広々快適でした)、夜になってから花火をしたりと、いつもとは様子の違う休みを過ごしました。
皆様は充実したお休みを過ごされましたでしょうか?
さて、連休前からお伝えをしております、この度TORINO CARSに入庫しました、希少 走行距離49,600km 程度極上 無限コンプリート HONDA BEAT の販売前メンテナンスの様子をお伝えするシリーズ。
前回はブローバイガスの状態確認の様子をご紹介致しましたが、今回は第4回目【ボディー状態確認編】として、前後バンパーやサイドエアダクト等を外してボディーの修復歴有無や錆の状態確認を行いましたので、その様子をご紹介致します。
早速ですが、まずはBEATで錆確認ポイントとして一番メジャー且つ容易に確認することのできるサイドシルの確認から行います。
・運転席側サイドシル
・助手席側サイドシル
この部分は、サイドエアダクトから侵入した水が溜まることで錆が発生してしまうポイントで、主にサイドシルのつなぎ目付近から錆が広がっている車両が一般的です。
一度錆が発生してしまいますと、その部分を切り取って処理をしないといけない為、大規模な処理が必要となってしまう部分ですが、運転席側、助手席側共に、全く錆は見られず、非常に綺麗な状態です。
続いては、ジャッキアップポイント等を含めた、サイドシル下側を確認します。
・運転席側
・助手席側
このBEATは無限のサイドスポイラーが装着されている為、少し確認し辛いですが、錆や曲がり、擦り傷等も無く、非常に綺麗な状態です。
(画像がピンボケで申し訳ありません。。。)
また、無限サイドスポイラーを固定している金具の錆も少なく、やはり状態は良好です。
続きまして、サイドエアダクトを外してサイドシル部分の内側を確認します。
上記でご紹介致しましたサイドシル外側は大丈夫でも、内側は錆が発生していることもあるので、この部分の確認も重要です。
まずは運転席側からですが、サイドエアダクト取り外しは、室内側からビス3本を外し、3つのクリップを細いマイナスドライバーの様なもの丁寧に外すと簡単に外すことができます。
このクリップの取り外しをマイナスドライバー等で丁寧に行わないと簡単に固定部分が破損してしまいますので、注意が必要です。
どれだけ程度の良い車両といえども、この部分は取り外すことが無い限り清掃することが出来ず汚れが溜まる部分ですので、しっかり内側まで綺麗に清掃致します。
そして内側をライトで照らして、奥まで目視で確認します。
写真ではどうしてもこの程度までしか撮影できませんが、目視でも奥まで全く錆は見られません。
続いて、助手席側。
こちらも、サイドエアダクトを外して、周辺含めて清掃してから、内部の確認を行います。
助手席側も全く錆が無いことが確認できます。
因みにで御座いますが、助手席側のエアダクトの先には吸気ダクトの吸気口があります。
※画像の黒いものが吸気ダクトです
この吸気ダクトはエアクリーナーケースまで繋がっているのですが、この部分に吸気口を持ってきていることにもしっかり意味があり、エンジンルーム内では無く、サイドエアダクトから入った温度の低い空気を吸うことができるように設計されています。
この吸気温度はエンジンパワーを左右する大変重要な要素でして、吸気温度が低くなると、空気密度が上がるだけでなく、点火時期も進めることが出来ますのでエンジンパワーを効率良く引き出すことができます。
さらに、出来るだけ低速トルクを稼ぐ為に、吸気管長を長く取りたかったという意図も見てとれます。
NA 660ccではどうしても低速トルクは不足気味になる為、吸気管長が長くとり可能な限り低速トルクを確保したかったのだと思います。
こういった部分を見ても、BEATが如何に真面目に設計された車であるかということが伝わって参ります。
従いまして、外品のむき出し吸気パーツに交換し、この部分の吸気ダクトを使用しないとなりますと、吸気温度が高くなることに加え、吸気管長が短くなることで低速トルクは低下してしまうことが予想できます。
話が少し脱線してしまいましたが、確認後のサイドエアダクト戻しは、きっちり3つのクリップが嵌る様に奥に押し込む様にして取り付けを行う点が注意点です。
以上、BEATのウィークポイントの一つであるサイドシルの錆に関して確認して参りましたが、予想通りではありますが、全く錆は無く、大変状態が良いことが確認できました。
続いては、修復歴の有無確認や錆の状態確認の為に、前後バンパーを外して通常確認できない部分の確認を行います。
また、なかなか清掃ができない部分でもありますので、確認と同時に清掃を行います。
まずはフロントからですが、このビートは無限のフロントバンパーが装着されており、純正バンパーとは少しボルトの固定位置が異なるものの、ボルト4本、ビス2本、クリップ4ケを外して、バンパー両端を軽く広げて車両から取り外します。
清掃前の状態ですが、フロントバルクヘッド、コアサポート、サイドフレームの状態や、塗装から見てもフロントの修復歴は無いことが確認出来ます。
また、通常だと錆の発生が見られるライトのステー類にほとんど錆が見られません。
加えて、メンバーやラジエター、コンデンサー等の錆も無く、本当に状態が良いです。
雨天の使用が無かったことに加え、保管状況が如何に良かったかが見て取れます。
一通り確認が終わりましたら、手の届く範囲で奥までしっかり綺麗に清掃しておきます。
もちろん、バンパー裏側も綺麗に清掃しておきます。
以上、フロントの確認及び清掃が終わりましたので、バンパーを元に戻して、続いてはリアの確認に移ります。
リアバンパーも無限のバンパーですが、純正と同じ位置の2本のボルトと無限バンパー特有の位置にあるボルト2本、バンパー両端のビス2本、バンパー下側の2つのクリップ、そしてバンパー上部のクリップ5ケを外してからバンパーを手前に引っ張ると外れます。
取り外しの際にはライセンスランプの配線に注意して下さい。
この時点で驚きましたのは、テールライト下側のスポンジが残っている点です。
この部分のスポンジが残っている車両はなかなかお目にかかれないのではないでしょうか?
続いては、内側まで確認する為に、3本のボルトで固定されている黒いマフラーの遮熱板を外し、各部の清掃を行います。
各部確認しましたが、リアパネルやリアフレームも全く修正跡等が無い為、リアも修復歴は無しです。
また、本車両に装着されている無限のスポーツサイレンサーもピカピカな状態です。
この無限スポーツサイレンサーの特徴としては、一度サイレンサーから出たパイプがわざわざサイレンサー上部を迂回し、再びサイレンサー内に入り、エンドパイプへと繋がっている点です。
上記に記載致しました吸気系の話と同様ですが、排気系も、径が同じであれば長さを稼ぐと低速トルクが太くなります。
BEATはMRで排気管長の確保が難しいのですが、この様なレイアウトとすることで、可能な限り低速トルクUPを狙っているのだと思います。
更に、ただパイプ長を稼ぐだけでなく、もう一度サイレンサー内部に入れて排気を拡散させるチャンバー効果により、アクセルを踏み直した際のレスポンスを上げることができます。
少しでも低速トルクとレスポンスを上げたいという無限の拘りですね。
また話が逸れてしまいましたが、リアの状態確認は終わりましたので、遮熱板、バンパーを元に戻しますが、元に戻す前に、遮熱板の表裏及びバンパー裏側まで含めて清掃しておきます。
清掃しました遮熱板とバンパーを元に戻したらリア廻りの確認は完了です。
以上、各部ボディーの状態確認を進めて参りましたが、錆が極めて少ないことに加え、フロント、リア共に修復歴が無い、非常に状態の良いボディーであることを確認出来ました。
私は、BEATにとってはボディーの状態が、車両選びにおける最重要ポイントの一つと考えています。
パワートレインや足廻りはOHしたり、部品交換することが出来ますが、ボディーは容易に交換することはできません。
また、ボディーの錆が進行し、手遅れになってしまうと、その他の部分の状態がどれだけ良くても、そのBEATでは本来の乗り味を味わうことができません。
程度の良いBEATをお探しのお客様におかれましては、是非、このボディーの状態をチェックポイントの一つとして車両選びをして頂ければ幸いです。
少なくとも、この車両におけるボディーの状態に関しましては、非常に状態が良いと断言できますので、BEAT本来の乗り味をお楽しみ頂けるかと存じます。
(次回ご紹介予定の足廻りの状態も良いので)
以上、今回はボディーの状態確認及び清掃の様子をご紹介致しましたが、次回は、このBEATにおける販売前メンテナンス最終回となる【足廻り状態確認編】として、サスペンション等のシャシー部品や足廻りのゴム部品の状態確認及び清掃を行った際の様子をご紹介致します。
では、失礼致します。