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HONDA BEAT 販売前メンテナンス エンジンチェック編①
こんにちは。
粛々とHONDA BEATの納車前メンテナンスを進める毎日ですが、今回はエンジン関連の状態をチェックします。
BEATの楽しさの一つの要素である直列3気筒SOHC 660cc MTRECエンジンですが、このエンジンの状態が悪ければBEATの楽しさが半減してしまう為、しっかりチェックしていきます。
前オーナーによる情報では、オイルは定期的に交換しており、更にオイル交換に2万円!?もかけてWAKO’Sの良いものを入れていたとのことですので、エンジンの状態は良いことが予想できますが、百聞は一見に如かずで、エアクリーナーBOX内の状態及びヘッドカバーを外してヘッド内部の状態を確認します。
さすがにエンジン内部を確認することは難しいですが、エンジンのフィーリングと音に加えて、エアクリーナBOX内部を見てブローバイガスの状態を確認すること、またヘッド内部のスラッジの状態などを確認することで、おおよその状態は把握可能です。
まずエンジン音の確認ですが、非常に静かで、ピストンスナップ音といった異音は無く全く問題無さそうです。
しいて言えば、タペット音がほんの少ししていますので、後にタペットクリアランスを規定値の中央値に合わせます。
続いて、ブローバイガスの状態を確認する為に、エアクリーナーBOX内を確認していきます。
このブローバイガスとは、ガソリンが燃焼室内で爆発した際に、シリンダーとピストンリングの間から漏れ出てくるガスのことで、ブローバイガスの状態を見ることで、ピストン、シリンダー、ピストンリングの状態を判断することができます。
まず、エアクリーナーBOX内を確認する為に、トランク内のメンテナンスリッドを外します。
ちなみに、トランクの内装を外したところですが、こういった普段見えないところもしっかり綺麗にしておきます。
メンテナンスリッドを外すと、エアクリーナーBOXにアクセスできます。
エアクリーナーBOXに『使用時点検①』というステッカーが貼ってあり、前オーナーがしっかりメンテナンスをしていた几帳面な性格が見て取れます。
エアクリーナーBOXのカバーを外したところです。
これは清掃前の画像ですが、ブローバイガスの付着がほとんど無く、非常に綺麗です。
この状態からして、エンジンの状態が本当に良いことがわかります。
シリンダーやピストンリングが摩耗している車両は、このエアクリーナーBOX内がブローバイガスで汚れている場合が多いですので、そのような個体は本調子でなかったり、今後お金がかかってしまうかもしれませんので、要注意です。
ちなみに、エンジンから出たブローバイガスはヘッドカバーから左上の通路を通ってこのエアクリーナーBOX内に吸い込まれて、再度吸入空気と共に燃焼されます。
続いて、エアクリーナーエレメントの状態もチェックです。
この画像がエアクリーナーエレメントのダーティーサイド(大気側)ですが、非常に綺麗な状態なので、交換されたばかりの様で、当分は交換の必要はありません。
やはり、しっかりメンテナンスされているお車です。
カバー側もしっかり清掃しておきます。
性能には関係ありませんが、綺麗な方が気持ちが良いですもんね。
ブローバイガスの状態確認は終了ですので、元に戻して完了です。
予想通りでしたが、フィーリング、音に加えて、ブローバイガスの状態をチェックすることで、エンジンの状態が良いことを確認することが出来ました。
次回は、エンジンヘッドカバーを外して、ヘッドの状態確認、及びエンジンの調子を更に良くする為に、タペットクリアランスを調整する様子をお伝えしようと思います。
では失礼致します。